その後ー

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驚いて彼を見上げると、新しく上がった花火の明かりで、照れたようにそっぽを向いているのが見えた。 「“目、閉じて”って言ったのに」 その表情が可愛くて愛おしくて。 胸が温かくなっていく。 「もう佑都の前から消えたりしない。だから来年も来たい」 「…もちろん」 隣で微笑む彼の肩に頭を乗せた。 彼は私の背中に手を回して支えてくれる。 生きてるのが辛くなることも沢山あった。 でも今私は幸せなんだ。 こうしてあなたの隣に入れることが、何より幸せ。 たくさんの偶然が重なって、あなたに出会えた。 私の思い出づくりは過去形なんかじゃない。 今もそしてこれからも、継続中なのー ***
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