1038人が本棚に入れています
本棚に追加
心が爆発したかのような羽村の言葉に、俺はぽつり、呟いた。
「ふーん……」
小さな息を漏らした俺と、未だ触ることさえ許さないといったオーラを発した羽村。
しん、と静まり返ったオフィスの中で、俺達はまるで別のことを考えていたのかもしれない。
『長瀬が誰と何しようが、私には関係ない』
そう叫んだ羽村の言葉に、俺は……心が痛むのを感じた。
何でも言って欲しいと思いながら、本心を隠したままにぶつけられた言葉に傷付く。
なんて勝手なんだ、俺は。
……その台詞は、以前、俺が羽村に言ったものと、同じだっていうのに。
.
最初のコメントを投稿しよう!