【第18話】足りなかったものは

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  頭の中で、羽村の言葉がぐるぐる回る。 私には関係ない。 踏み込んでこないで。 胸がキリキリと痛む。 まるでふさがりかけた傷口を無理やり広げられているかのようだ。 あからさまな拒絶には、嫌悪さえ滲んでいた。 今まで一度たりとも向けられたことのない感情。 鋭い眼差しは刃先に変わって俺に刺さる。 そう、俺を見るのも嫌だというかのようだった。 あんな爆発的な怒りが羽村の中に潜んでいた、なんて。 .
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