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頭の中で、羽村の言葉がぐるぐる回る。
私には関係ない。
踏み込んでこないで。
胸がキリキリと痛む。
まるでふさがりかけた傷口を無理やり広げられているかのようだ。
あからさまな拒絶には、嫌悪さえ滲んでいた。
今まで一度たりとも向けられたことのない感情。
鋭い眼差しは刃先に変わって俺に刺さる。
そう、俺を見るのも嫌だというかのようだった。
あんな爆発的な怒りが羽村の中に潜んでいた、なんて。
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