第1章

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6月。 とうとう梅雨入り宣言があった。 梅雨が来ることは分かっていても、雨が降るとうっとうしく感じる。 でも、先日の早朝、雨の中で似合う風景があった。 あじさい。 この前まで蕾だったと思っていたら、梅雨入りに合わせたかのように、色づいていた。 小雨が降るなか、青紫や赤紫のあじさいがさりげなく咲いている。 小さな花が重なりあうように、寄り添うように集まって、見事な色合いを出すあじさい。 この風景を見たら、うっとうしく感じた雨も、なかなかいいもんじゃない、と思う。
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