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両親はますます気味悪がり、部屋には近付かない。 日々の食事だけは扉の前に置いてくれる。 親としての最後の優しさ、なのだろうか。 でも、今はそれもどうでもいい。 私は本当の友人を見つけた。 ゆらり、ゆらりと左右に揺れるソレ。 窓は閉めきっているのに、だ。 手のひらサイズの小さなソレは私の大事な友人。 時に仲間を連れてやって来る。 部屋一杯の大きな【モノ】から元は動物であった【モノ】まで―… この頃の私には【ソレ】が何者なのかを知っていた。
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