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いつしか私の部屋は【ソレ】等で溢れた。 昼間だというのに、暗く、湿っぽい。 だが、私はそれが心地よい。 ある時、母が部屋を訪れた。 何ヶ月ぶりだろう。 母の声を聞くのは。 「―…少し、いいかしら」 何の用だ、今更 「あのね…お父さんと、お母さん……離婚することにしたの」 だから、どうした 「それで、ね…貴女の事、なんだけど お父さんが此処で一緒に残るか、って… お母さんは貴女を連れて行きたいんだけど」 ―…そんなこと、答えは初めから決まっている 「……此処に、居る」 私の答えに母は小さく頷くと『元気でね』と一言残し、去って行った
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