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動かなくなった自身の両足を見つめながら暫し呆然とした。
でも、直ぐに思う。
どうせ外には出ない
足が無くて困ることは、何もない―…
「良かった、嬉しい?」
その問いかけに【ソレ】は
歓喜の声を上げた。
【ヒト】とも【ケモノ】とも似つかぬ雄叫びを―…
辺りからは【ボクモ】 【ワタシモ】 と声がする。
「私の足はもう、ないよ」
諭すように言えば、突如鳴り響く音。
怒っているのだ。
ごめんね ごめんね
何度も謝る。
どうして私の足は二本しか無いのだろうか。
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