4

6/7
8人が本棚に入れています
本棚に追加
/41ページ
動かなくなった自身の両足を見つめながら暫し呆然とした。 でも、直ぐに思う。  どうせ外には出ない  足が無くて困ることは、何もない―… 「良かった、嬉しい?」 その問いかけに【ソレ】は 歓喜の声を上げた。 【ヒト】とも【ケモノ】とも似つかぬ雄叫びを―… 辺りからは【ボクモ】 【ワタシモ】 と声がする。 「私の足はもう、ないよ」 諭すように言えば、突如鳴り響く音。 怒っているのだ。  ごめんね ごめんね 何度も謝る。 どうして私の足は二本しか無いのだろうか。
/41ページ

最初のコメントを投稿しよう!