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オカシイ、と気付いたのは小学生の頃。 友人と遊んでいても自分にしか見えないものが居た。 それは【ヒト】なのか【モノ】なのか… はっきりとはしない。 だが、しかし、確実に【ソレ】は 居た。 公園の片隅、ひっそりと息を潜めるように。 まるで誰かとかくれんぼをしているようにも見えた。 いつものように遊んでいると やはり、今日も居る。 「ねぇ、いつもあそこで何してるんだろうね」 堪らず友人の一人に聞いてみた。 「え?どこ?」 『あそこ』 と指差す。 「誰もいないよ?何、言ってるの?」 慌てて振り向く。 居るではないか、ぼんやりとした黒い塊のようなものが。 ゆらり、ゆらりと。
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