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慌ただしい日常―――
妻であり、母であり、看護師であり、
生き急ぐように、一日一日が目まぐるしく過ぎて行く。
私は、東西を繋ぐあの橋の一体どこまで歩いて来ているのだろう――。
長い長い道のりの途中、
人は皆、
美しいものには目を奪われ、
心を癒す小鳥の囀りに耳を傾け、
時には、目の前にある甘いお菓子を一度口にしたくなるものだ。
それはきっと、
長い人生を自分の足で歩いて行くための動力源。
先生と私の関係は、確かなものであって不確かなのもの。
「お互いの幸せを見守る愛」…
始まりも無く、終わりの無い愛情…
曖昧の中にある、確かであり不確かなものこそが、きっと永遠の愛なのだろう。
この先、何が起こるかは誰にも分からない。
ただ、願う事は一つ。
たった一度しかない人生。たった一本しかない人生の架け橋。
私は美しいものには目を奪われ、小鳥の囀りに耳を傾け、甘いお菓子を口にする、
そんな悔いのない人生の橋を渡りたい。
その足先は常に前を向き、迷いのない足取りで。
夜の静寂に揺れる水面には、眩い光を散りばめたあの橋が、今夜も幻想的に映し出されている―――。
――END――
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