転生&転性でございます。

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「緊急事態だ、アスク。安らぎの森にエターナルドラゴンが現れた。」 「は?」 「いやだから、エターナルドラゴンが安らぎの森に出たからとっとと行ってこいっつー話。」 まてまてまてまてまてまて。エターナルドラゴン?安らぎの森に?どういうことだ?安らぎの森は危険度Fだぞ? 「待ってくれ、親父。俺の記憶が正しければ安らぎの森は危険度最低のFだよな?」 「そうだ。だからこそ緊急事態だと言っている。『閃神』が既に向かったが返り討ちにあった。」 「冗談にしちゃ笑えねえぞ。」 「冗談でこんなことを言うわけがないだろう。事態はお前が考えているより深刻だ。何より、今日は第三王女がネギル帝国から帰国する日だ。そして帰国ルートには安らぎの森がある。」 安らぎの森は国内でもかなり安全な場所だ。 広く、木々の背が高いため、迷いやすくはあるが、中心に舗装されたかなり広めの道がある。そこを歩けば迷うことはないし、危険な魔物や獣はまったくと言っていいほどいない。 だから、危険度は最低のF。だというのに、そこに危険度SSSのエターナルドラゴンが現れた。しかもそこを王族が通るときた。 随分と面倒くせえな。ギルドランクXの『閃神』がやられたっつーことは強さはSSS以上なのは確実だし。 「行ってくれるな?ギルドランクO、『断罪者』」 「いくら俺でも行かざるをえないだろうが、そんなもん。それに、わざわざ俺を呼んだってことは『総造』も『紅蓮』もいねぇんだろ?」 「その通り。あいつらは今Xランクの依頼消化中。お前と違ってサボリ魔だからな、あいつら。」 なんともまあ情けない理由だ。まあいい、行くと決まったならさっさと行くことにしよう。 「はぁ……ギルドランクO、『断罪者』依頼を実行する。」 「で、きたはいいが。まずは魔力探知か。」 無詠唱で魔力探知を行う。 いた。かなり大きめの魔力が一体。少し離れた場所に六つの魔力。六つの方が王族だろうな、第三王女とその護衛か。 離れている、ということはまだ遭遇はしていないか。だが距離は短い、早く行った方がいいな。 安堵の息を吐き、王族の護衛のため、身体強化をかけ、いち早く動こうとした、瞬間。 「………ッッ!!?」
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