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僕の名前は神林 拓真。
黒いそれは漆塗りのように黒く、艶のある髪の毛に少し赤みのかかった黒曜石のような瞳。
中性的よりも少し女性的な、整った童顔。
身長は男子にしては若干低めで街では良く女の子と間違われナンパされそうになる。
まあこれは妹の趣味のせいなんだがw
しかし、家の妹は僕より身長は高いし、何と言ってもイケメンと言うのだから解せない。
この近所の人達はだいたい顔見知りだからよく知っているが、街に出ると妹の方が「お兄ちゃん」と言われるときもある。。と言うかそっちの方が断然多い。
最終的には僕に女物の服を着せたがる所が本当に解せない。
と言うか、お前面白がってるだろっていつも思っているんだが、地位的に妹の方が強いんだよ全く!
と、急に空が曇ってきた…と思ったが何かがおかしい。
何故か僕の周りだけが陰っている。
咄嗟に上を見ると、鉄骨が目の前に迫っていた。
「っっ!?」
僕はとっさに後ろに跳んで避けようとしたが間に合わない。
それは一瞬の出来事だった。
痛みは感じ無かった。
僕の視界は真っ白になり、そこで僕の意識は途切れた。
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