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「ありがとう。
」
キンヤさんは、
美味しそうに私が出したジントニックを飲み始めた。
木製の分厚いカウンターテーブルを挟んで目の前で、
エサ(ジントニック)に飛びつくキンヤさんの姿は、
殺風景な店内で独り店番をしていた私の心を癒してくれた。
「恵美花ちゃん美味しいよ。
また腕を上げたね。
」
とキンヤさんは、
ごちそうさまの代わりにこうやって私を誉めてくれるのだ。
「そりゃ上手になりますよ。
ここ1ヶ月近く一人でお店まわしてますから。
」
キンヤさんの優しさに甘え思わず愚痴をついた。
そう、
私はこの1ヶ月一人でお店をまわしていたのだ。
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