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テーマは自由
とかいう狭っ苦しい括りは
作らないで欲しかった
強いて言うんなら
テーマ無しだよね、って
僕はひらひら揺れる
カーテンに言った
君の手が冷たかったから
ごめんなさいって
そう呟いたのを覚えています
なんであんなことを呟いたのか
泪を取り戻した今でさえ
解りません
テーマが自由なくせに
なんか知らないけど
文字数は指定されていた
200字程度で
僕の感情は表せないのに
でもテーマは自由
しょうがないからなにか書こうか
さよならって
手を振った君は元気ですか
テーマが自由だったから
君が横にいなかったから
僕はなにかを勘違いした
こんな詩を書いたのです
もしもテーマが無かったら
もしも君が横にいてくれたら
きっと僕は、
なにも書いてない
まっさらな作文用紙を
先生に提出したんだろうな
それを君は
どういう風に感じるのだろうか
きっと君は、きらきらした
あの美しい詩で、
僕に伝えてくれるんだろうけど
もう君はいないものね
君が僕になんにも
伝えないこの世界は
こんなにも歪で
こんなにも自由でした
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