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「ねぇ、本当にこれでよかったのかい?僕を殺さなくて後悔しない?晃の想いを裏切ることを、してしまうかも知れないよ?」
金色の髪を揺らしながら、サイズの全く合っていないだぼだぼの服を着た少年は背伸びをしつつ、微笑みを浮かべながら男の顔を見上げる。
「いいんだよ。俺がいいって言うからいいんだ。てか近い」
男はポケットから煙草を取り出しながら、少年の肩を掴み遠ざけようとする。
「ふふ、照れてるの?」
「あー、顔は綺麗だからな。けど惚れたのはオハラだけだ」
「えー、何それ。オハラだって男なのに。僕ならその気になれば女の身体になれるんだよ?」
少年は男の腕に抱きつき、今度は上目遣いで見上げた。
「お前は何故俺にイケナイことをさせようとする」
「晃のことが好きだからさ。最初はお気に入りってだけだったんだけどね。晃のあの告白、僕もきゅんと来ちゃったのさ。それに、イケナイことも人間では愛情表現の一つじゃないの?」
「はぁ……全く、とんでもない奴に気に入られたもんだな」
「だから抱いて」
「抱かねぇ」
「オハラなら抱くの?」
「勿論、オハラが求めてくれたらな」
「ふーん、でもさぁ…」
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