第1章 魔王、喧嘩する

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「...魔法は使えるけど?」 勝手に使えないと決めないで欲しいものだ。 その場が一瞬で静まり返った。そして、何事もなかったかのように再び笑い声が聞こえた。 「何を笑っている」 「おま、魔法使えるってなんの冗談?」 ギャハハハと変わらず笑う、リーダー格のようなそいつとその周りのヤツら、傍観者に苛立つ。 「黒髪のヤツが魔法を使えるわけねぇじゃん」 「んなもん知るか。早くそこからどけ」 黒髪は魔法が使えない…? よく分からんが、いずれ分かればいい。気にすることなく、殺気を込めて睨む。当てられたヤツはたじたじと後退した。 喧嘩を売ってきたのはそっちのくせに、情けないヤツら。
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