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その部屋は荘厳華麗と呼ぶに相応しい部屋だった。しかし、それは過去形であり、今やそこらじゅうに赤い液体_____血が飛び散っている。
部屋の中心には大きな血溜まりがあり、そこに静かに佇むは返り血を浴びた黒のローブに仮面を着けた人間。どこか儚げで、しかし圧倒的な威圧感がその人間にはあった。
人間はじっと自分の足下に倒れている血濡れた男を見ていた。
「ば、け………化け、物…!」
男はそれ以上話すことなく生き絶えた。
化け物と呼ばれた人間は男とその仲間らしき人間たちを眺めた後、部屋の奥にある王座らしき椅子に、疲れたように座った。
いつまでそうしていたか。ガチャリと扉を開く音が静寂を破る。
「陛下…」
現れたのは白髪の初老の男。彼は深々とお辞儀をした。
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