第3章 魔王とクラス

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ダンはそそくさと教室から出て行った。 「あーあ…。良いセンセーなんだけどなぁ」 「わ、私、感動してしまいました!あのように言ってくれる先生は初めてで…ちょっと泣きそうでした!」 「うんうん、良いセンセーだよなぁ…。そんでもってやる気があればなぁ…。そうだろ、シド?」 俺はようやくダンが出て行ったドアから目を離し、レイフとアリサを見る。 「お前ら、アイツ、言わなきゃなんねぇこと言ってねぇよ」 「「………?」」 あ、分かってねぇなぁ、なんて思いながら、帰る支度を始める。 「言わなきゃなんねぇことってなんだよ」 「プリントにも書いてないこと」 「ふぇ…?」 他3人を見てみても、どうやら分かってないようで。 俺はため息をついて、重たい口を開く。 「...寮、どこだよ...」
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