第4章 魔王、一人暮らしをする

4/28
20人が本棚に入れています
本棚に追加
/89ページ
全員で立ち止まってホログラムを覗き込み。 「なんで逸れて森の方に行ってるにゃ?」 「さぁ…?」 「妾はこのまま生徒たちに着いて行く方が良いと思うがのぅ…」 赤髪の女は扇子で口元を隠して呟いた。 女に賛成したいが、逸れた先にとあるものを見つける。 「どうしよっか」 「ん~、アリサはどう思う?」 「私は…逸れた方が良いかと…」 「アリサちゃんに賛成にゃ」 「じゃあ俺も…」 「黙れ変態!」 「酷い!」 「シド君はどうしたい?」 フェレを一瞥して、ホログラムのある点を指す。 「森がどうしたんだい?」 「よく見てみろよ」 「ん…?…あ!」 ホログラムに映る森の中に、小さな何かが映っていた。見たところ、建物のようだった。 「なるほど…もしかしたら僕たちは寮までもが一般生徒と違うのかもしれないね…」 「まあいいんじゃね?常に気張らなくてもいいし」 フェレは何処か遠くを見るような目で呟き、レイフは気楽そうに言った。
/89ページ

最初のコメントを投稿しよう!