第1章 魔王、喧嘩する

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周りを見た。 あ、あいつの髪ピンクだ。その向こうには紫と緑のツートーンのヤツもいる。 うっわ、ド派手だ。少し顔を引きつらせて思う。恥ずかしくないのか? ふと自分の部下たちの髪の色を思い浮かべた。 ...さすがにツートーンはなかった気がする。まあ、色がなかったってだけでモヒカンやらとさかやらいたけど。 …こっちも案外恥ずかしいかもしれない。 周りも俺を見てた。 蔑んだような視線に眉を顰め、自分と周りの温度差に戸惑いを覚える。顔に出すことはしないが。 俺が何したって言うんだよ?いや、確かに昔は色々とやんちゃしてたけどそれは昔であって、今ではない。 だいたいこいつらの中におそらく知り合いは1人もいないのだ。だから何かしていたとしても、そんな目で見られることはない、はずだ。うん。 …はずだよな?
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