第1章

3/12
前へ
/46ページ
次へ
ショートカットの黒い髪、そしてメガネ 半袖半ズボンにエプロン装備の少年 名を山田零という。 もちろんティアナの弟とか息子とかではない。 この二人の出会いは1ヶ月前にさかのぼる。 1ヶ月前、深夜、ティアナのマンション周辺 ティアナ「はぁ・・・」 ティアナは疲れていた、来る日も来る日も書類仕事に極悪犯の検挙 仕事も立て込んでおり、色々くるものがあった。 家に帰っても誰もおらず、ただシャワーを浴びて食事をとって寝るのみ ティアナには家族がいない、両親は幼い頃に亡くしており唯一の肉親の兄も管理局の仕事で殉職した。 なので一人には慣れていたはずだったが、やはり年頃の女性でもあるし人肌が恋しかったりするわけだ 恋なんかにうつつを抜かす気はないが、なんというか誰もいない家が少し寂しく感じていたのだ そんなことを感じながらも仕事をこなし家と職場の往復の日々 気が滅入っていていた。 そう、その時に出会った。 零「・・・」 ティアナ「!?生き倒れ!?」 道路の真ん中で倒れていた少年、山田零に 医師「特に健康に異常はみられません、過度の疲労によるものです。」 ティアナ「そうですか」 さすがに倒れている人をそのままにするわけにもいかずとりあえず保護、病院に運んだ。 医師「失礼ですがこの子と貴女のご関係は?」 ティアナ「あっえと・・・」 医師の質問に正直に答えたティアナ 医師「なるほど、もしかしたらこの子はストリートチルドレンかもしれませんね」 ティアナ「はい・・」 親を早くに亡くし路上に迷う子供、それがストリートチルドレン 生きるために必死なのは分かるのだが窃盗、暴力事件などを引き起こしていることから問題視されているのだ。 医師「このような子供に干渉するのはあまりよくありません。下手に助けたりしたら貴女に迷惑がかかるかもしれませんよ」 ティアナ「はい、すみません」 医師「しかしストリートチルドレンにしては綺麗な格好ですね?というよりこちらではあまりみない服です。」 ティアナ「?どこかでみたような?」 医師「あーとにかく、特に異常は見られないため目が覚め次第退院となる形になるのですがこの子どうします?児童保護施設や聖王教会に?」 ティアナ「施設に連絡してあるので明日の朝にでも行けるそうです。」
/46ページ

最初のコメントを投稿しよう!

7人が本棚に入れています
本棚に追加