一人目の転校生はやはりウザっかった…

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「俺は高尾晴太、よろしくな!」 「俺は宮本慎太郎だ、よろしく」 高尾というチビと宮本という爽やか?が俺に自己紹介してきた。 「あっ、澪!今晴くんのこと、チビって思ったでしょ!」 「………………………」 「その返事は肯定でいいのかな?」 「…………心を読むな…」 「顔に出てるからでしょ?」 本当にエスパーだな、お前は…頼むから読まないでくれ… 「理央はよく、澪くんのことわかったね?」 「まあね♪そうだ、昼休み大輝と一緒にお弁当食べない?」 「お弁当?」 「学食じゃないのか?」 「うん、屋上で食べるんだけど今日の夜はイベントがあるからそれを見に行くからさ♪」 「ああ、例の転校生か…」 ニコッと笑いながら理央はそうだよ♪と言う。今回はあの噂の転校生がイベント起こしてくれるのでそれを楽しみにしている。 ちなみにお昼食べる前に玄関からは見えないが俺たちには見える聞こえる位置の木に乗って見物するつもりでいる。その間、三人は屋上で待たせる。 確か、転校生が来るのは午後の3時からだから……昼飯には充分間に合うな、それに授業もそいつに合わせるみたいだし… 「楽しみだね、澪」 「あぁ」 (理央はどこを見て澪くんの感情表現を読み取ってるのかな…?) (信頼関係が深くなければわからないのではないか?) (じゃああの不良は?) (それもまた何かの絆が生まれたからじゃないか?それにあの不良と麻野はルームメイトらしいからな…) (そういうものかな?) (そういうものだ) (そっか…) コソコソと二人が話してる声は俺達には聞こえてないが子どもがスクスクと大きくなって嬉しがる親の目で俺達を見てるような視線はわかったので睨んでやった。最初は怯んだがあとからニコッと笑い出した。
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