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「貴方が新谷未来くん、ですよね?」
「そうd……です、僕は新谷未来です」
話しにくそうにしてるため敬語をやめるように言う。するとパアッと明るくなり感謝された。
「ところで何だ、その笑顔!ちゃんと笑えよ!」
「……………!」
初めて見破られた。他の人はわかってくれなかった。なのに新谷くんはわかってくれた。それだけでも嬉しい。
「……気に入りました」
気に入った瞬間、僕はキスをする。新谷くんは目を見開く。息が苦しいのか胸を弱々しく叩いている。僕は口から離し今度は営業スマイルではなく、本当の笑顔を見せる。
「あんたはその方がいい!俺のことは下の名前でいいぞ!で、あんたの名前は?」
「一ノ瀬藍です」
「じゃあ藍、今日から友達な!」
友達…
「はい!」
嬉しくてたまらない…。初めての友達、嬉しい…
友達になったところで未来を学園長のところに連れて行く。
いろんな話をしながら学園長室に着く。
名残惜しいですが、仕方ないですね…
と思いながらコンコンッとドアを叩く。
「はい、誰かな?」
「学園長、転校生を連れてきました」
「……わかった、入ってきなさい」
今の少しの間は何だろうかと疑問に思いつつドアを開け未来を中に入れ自分は一礼し呼び出しが来るということを伝え立ち去る。
学園長室からさほど遠くはない生徒会室を目指して僕は歩き出す。
sige.藍 end
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