気づけば恋だった。

１

新学期そうそうなんてことを言うんだ。

ママの言葉に呆れながらも、

あたしはいつもの電車に乗って、いつもの通学路を歩いた。

校舎が遠くに見えたころ、同じ制服の男女が増え始める。

「おはよ～！」

「おはよ～」

その中に一年の時のクラスメイトを見つけて、挨拶をする。

いつもの通学路。見慣れた正門

気の合う仲間、変わらない制服だったから。

二年になっても、あたしの毎日は変わらない。

今日も変わらない毎日の延長だよ。

そう自分に言い聞かせる。

そんなあたしは

今日から高校二年生になる。