第十話

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信じられない。 信じられない。 信じられない。 けれど。 隼人の真剣なあの眼差しは。 いつだって、本当の事を伝えて来た。 それなら。 もう。 信じても、いい? 隼人が、俺を、好きだって。 信じても、いいの? 「ーーーーっ隼人………好きっ………だ!」 力の限りに抱き締めて、ずっと触れたいと思っていたその体で、 お前の想いを感じたい。 きつく、きつく抱き締めると。 それ以上の力で、壊れそうなほど、抱き締められた。 本当に。 本当、なの、か。 隼人が。 俺を、好きーーーーーーーー。 どれだけ抱き締めあっても、足りなくて。 気が付けば、俺は隼人に抱き抱えられていた。
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