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「は、隼人!?」
お姫様抱っこで部屋を移動され、
恥ずかしさで、ほんの少しだけ冷静さを取り戻す。
隼人は無言で、俺を自分の部屋へ連れて行くと、そのままベッドへ俺を下ろした。
「隼ーーーーん、ぅ……!」
すぐさま覆い被さって来た隼人が、少しの間も置かず、キスをして来る。
いきなり舌を絡められ、激しいキスの合間に、隼人は両手を繋ぎ指を絡ませると、
そのままベッドへ押し付けるように俺を拘束した。
「っん………っぅ………っ、……!」
唇を舐め、歯列を辿り、吸い上げられた舌までもが甘噛みされ、
何度も体がビクビクと跳ね上がる。
余裕のない貪るようなキスに、頭の芯が痺れて何も考えられなくなる。
「……っは…………ごめん、渉。我慢出来ない………。」
切羽詰まった隼人の声は、それだけで俺の体を震えさせた。
紅潮した頬が。
ギラギラと射抜くように見て来る、その艶やかな目が。
隼人のその、全てが。
俺を、求めてくれていた。
それが、嬉しくて。
泣きそうなほど、幸せで。
躊躇う必要が、どこにある?
俺は自分から、隼人へ再びキスをした。
「ーーーーーっ、渉………!」
まるで理性を失ったように。
隼人の瞳が、妖しく揺れた。
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