第十話

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溶け合う肌と。 絡み合う、息。 全然足りない。 もっと。 もっと、だ、渉。 「ーーーーっぁ…あ!」 涙をこぼしながら、渉がまた果てた。 これで、何度目だろうか。 渉の体は敏感で、吸い付くように、柔らかい。 触れるだけでビクリと反応し、舌を這わせると、泣きそうな喘ぎ声を上げる。 そんな姿が、愛しくて仕方なくて。 グッタリと息を吐く渉に、休む間もなくまた触れる。 「ーーーっぁ、も…無理っ………、」 真っ赤な顔で、涙を溜めながら、哀願するように視線を向ける。 そんな姿、ひたすら俺を煽るだけなのに。 それに気付いていない渉が、どうしようもなく可愛くて。 「渉、愛してる。」 「ん、ーーーーぁ、ひぁっ………。」 深くキスをし、ひとつ大きく腰を突くと、鳴きながら体を震わせた。 どうしよう。 こんなに抱いたら、渉が壊れてしまう。 そう思っても。 この、好きだという感情は、どこまでも果てしなく渉を求めて。 気が付けば。 俺は朝まで、眠る事なく、渉を抱いていた。
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