第十一話

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****************** 「立ち直れない。」 隣で頭を抱え込む隼人に、思わず笑いがこぼれる。 あれからまた、一緒に寝た。 あんなに何度も体を重ねたのに、 そんな事実がなかったと思う程、また激しく体を重ねた。 隼人の理性が、飛んでしまっているのは分かっていたけど、 やっぱりちょっと………激し過ぎて、体がしんどい。 でも。 そんな疲労感すら、幸せだから。 「俺は、大丈夫だってば。」 小さくクスクスと笑いながら、隼人の背中を撫でる。 隼人はちらりと横目で俺を見て、また大きく息を吐いた。 「……ダメだろ。お前の体を気遣わなきゃいけないのに…マジで何やってんだ、俺。」 自己嫌悪に陥る隼人が、なんだか可愛く見える。 理性も効かなくなるぐらい、求めてくれたんだと思うと、 また涙腺が緩みそうになった。 「なぁ、隼人。俺お腹空いた。ご飯作ってくれてるんだろ?」 ゆっくりと体を起こし、ズキリと痛む腰を平然とした顔で堪える。 「食べようよ。」 立ち上がろうとした俺を、慌てて隼人が支える。 「分かった、分かったからーーーー、」 サッと掛け布団で、体を覆われて。 俺は一瞬、目を点にした。 「とりあえず、服着ろ。」 言いながら視線を外す隼人に、また笑いがこぼれた。
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