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触れ合う唇と。
混じり合う吐息に。
求めていたものは、これだと。
自分はずっと。
独りよがりじゃなく。
誰かと本気の恋愛がしたかったんだ、と。
そう、痛感する。
大事で。
大切で。
どんなに見苦しく足掻いても。
絶対に、手放したくない、確かなもの。
そんな相手を見付けたいま。
俺はやっと、男を愛して行くという自分の運命を。
受け入れることが、出来たんだろう。
「…………渉。」
愛しい相手の名前を呼び、
お互いの目に。
もう、見失わないよう、強く刻み付けたい。
俺の、全ての想いを込めて。
「愛してる。」
< 完 >
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