第13章 生徒会の静かな涙 1/3

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 そんな内輪揉めを見学しに来たのではないので、手に持つ資料を掲げながら声を掛ける。 「霧生。この書類はどうすれば」 「そうだったわ。ねぇ、会長は?」  近くで作業をしている生徒に話しかける霧生。  ちょっとした騒動があったにもかかわらず、意外に落ち着いている生徒会の生徒。  もしかして、今のは見慣れた光景なのだろうか。 「変な所を見せて悪いわね。今、会長が不在だから私が受け取るわ」 「結局、お前が受け取るのかよ」 「貴方が手続きをすることに意義があるのよ。部長らしい事は初めてでしょ」 「部長を変わってくれないか?」 「貴方がつくった部活でしょ」 「元は休部していた部活だけどな」
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