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「ほら、書いたぞ。帰っていいか?」
「生徒会へ提出しに行くわよ」
「はぁ、そう言ってたな」
「よく憶えていたわね。よく出来ました」
褒めているのか貶しているのか分からない文言だが、発言した人物が人物なので、きっと悪い意味だろう。
推理というか邪推をしながら、立ち上がり鞄を手に取る。
帰りたいと思う心を屈服させるように、ガラス越し一面の雲が色味を増してく、天が霧生の味方についたみたいだ。
日に日に増す壮大なイメージに我ながら呆れつつ、部室を出ていく。
曇天の下、生徒会室のある本校舎への戻り道を歩く。
本校舎を少し徘徊すると、目の前には一度も訪れたことの無い教室。どうやらここが生徒会の活動拠点らしい。
霧生がノックをして扉を開けようとした時、勢いよく生徒会の扉が開かれた。
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