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「はは、思ったより楽しく部活をしていて良かった良かった」
「これまでの愚痴を聞いて、どこが楽しいと思えるんだ」
「勧めて良かったよ」
不意に真面目な顔をする龍太郎に、少し調子が狂う。
「それに関しては礼を言う。まぁ、新たに別の問題は発生したけどな」
「まぁ、人生は問題だらけだ」
高校生が大層なことを。
龍太郎に別れを済ませ、鞄から折畳み傘を取り出す。
傘を差して小雨の中を進んで部室へと向かう。
意外に早く済んだ用事のおかげで、一冊の本を読むには十分な時間だった。
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