第13章 生徒会の静かな涙 1/3

18/21
前へ
/277ページ
次へ
「まぁ、ここは部室だから用事が無くても来るよな。お互い自由に過ごしたらいいか」 「そうね。自由ね」 「……と言いながら、俺を睨まないでくれ」 「ただ見ているだけよ。睨むな、と普通の女の子に言ったら傷つくのを何故分からないのかしら。この馬鹿は」 「この馬鹿は、と普通の男の子に言ったら傷つくのを何故分からない」 「お互い、普通ではないじゃない」 「お前が言うな」 「そうね。私は普通以上。貴方は普通以下。……あ、成績の話ね」 「脈絡が無い」  いつから成績の話になったのだろうか。それに自慢にはならないが、成績は中の中ぐらいだ。本当に自慢では無いな。  一瞬だけ本に視線を戻して顔を上げると、こちらを見つめる視線と目が合ってしまう。
/277ページ

最初のコメントを投稿しよう!

167人が本棚に入れています
本棚に追加