第1章

10/10
前へ
/10ページ
次へ
結局、目が覚めたのは、夜が明けてから。 ペタペタと顔を触る感触で、覚醒した。 ゆっくり目を開けると、視界に飛び込んできたのは、目を丸くして俺の顔を触ってる柚隆の姿。 「…………はよ。」 「………何で、この状態………?」 抱き締められてる状態が、疑問らしい。 「あのさ、柚隆。」 少し体を起こし、柚隆の頬に手をやる。 「え。」 その行動に驚いたんだろう柚隆が顔を赤らめる。 「俺………、柚隆の家族の代わりは出来ないけど、恋人にはなれるよ。 それじゃあ、ダメ……………か?」 そう言った途端、また目をまん丸にし、ヒュウっと息を飲んだ柚隆だったが。 すぐに、これでもってぐらい目を細くして。 「本当の、願い叶えてもらっちゃった。」 と、今まで見たことのない一番の笑顔を見せてくれた。         ─────end
/10ページ

最初のコメントを投稿しよう!

33人が本棚に入れています
本棚に追加