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ーー
「もうっ!全然、片付かないっ!」
私が怒るとハルはベッドの端に腰掛けたまま、髪を掻き上げてクスクス笑う。
「ゴメン、スーツ、買ってやるから。」
「買ってくれなくていい。」
ベッドの上で不貞腐れる私に
「いや、元々、買ってあげるつもりだったし。」
「え?」
「ミセスらしいスーツ、選んでやるよ。」
ハルが私にスーツを買ってあげるつもりだった事に驚くが、何故ミセスらしいスーツ?
「ミセスらしいスーツって…何?」
「何?って、あんたは、まだ籍を入れてなくても、実質は俺の奥さんでしょ?奥様らしいスーツ、買ってやるって言ってんの。」
ハルはムスっとした顔になった。
「そんなスーツって無いと思うけど?」
「ん?あるよ。スカート丈の長いスーツ。もしくはパンツスーツ。」
「は?」
「あんたさー、何気にいつもスカート丈短いの履いてるだろ?」
「いや、別にそんな短いのは履いてないけど。」
「膝上スカート禁止。膝下10cmのスカートにしろ。」
「な、何を言ってんの?」
膝下10cmって、ハル、貴方は風紀委員ですかっ!!
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