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事件です #2
苦しさの中で、少しずつ気が遠くなる…。
"一志…、助けて…、死にたくない…"
心の中で叫びながら、一志の顔が見えた。
その瞬間、身体中に力がみなぎった
古田を突き飛ばし、古田は勢い良くテーブルにぶつかり、床に倒れた。
アキは息を弾ませながら古田を見た。
古田は慌てて起き上がり、部屋を出て行った。
悪夢だった…
アキは床にうずくまって声を上げて泣いた。
ただ、ただ声を上げて泣いていた。
怖さと苦しみ、そして悲しみと悔しさ…
そんな思いが込み上げて、涙が止まらない…
泣いて、泣いて、泣き続けたアキは、首を押さえ呆然と座り込んでいた。
首には、古田に絞められた感触がまだ残っていた。
そして、また恐怖がアキを襲う
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