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アキはニコニコして、美味しいと言いながらすき焼きを食べている。
『やっぱりすき焼きは美味しいね』
喜びながら、頭の中では一志の事を考えていたアキ。
そして、ゆいはあのファックスの事を思い出していた。
「ねぇー、アキ…
まだ、考えてないかも知れないけど、古田さんの事どうするの?」
アキの手は止まり、うつむいてしまった…。
その姿を見て、ゆいはマズイと思った。
古田の事には触れないつもりでいたのに、つい…
「あぁー、ごめんね…。
嫌、こんな事聞くんじゃなかったね」
アキはゆっくりと顔を上げてゆいを見た。
『古田さんとはもう一度、ちゃんと話をしようと思ってる。
別れるために…。
古田さんには悪い事したと思ってる。
だから、きちんと謝って、分かってもらえるまで話しようと思ってる』
この時のアキの目は、とてもしっかり前を見ていた。
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