過去 #2

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アキはニコニコして、美味しいと言いながらすき焼きを食べている。 『やっぱりすき焼きは美味しいね』 喜びながら、頭の中では一志の事を考えていたアキ。 そして、ゆいはあのファックスの事を思い出していた。 「ねぇー、アキ… まだ、考えてないかも知れないけど、古田さんの事どうするの?」 アキの手は止まり、うつむいてしまった…。 その姿を見て、ゆいはマズイと思った。 古田の事には触れないつもりでいたのに、つい… 「あぁー、ごめんね…。 嫌、こんな事聞くんじゃなかったね」 アキはゆっくりと顔を上げてゆいを見た。 『古田さんとはもう一度、ちゃんと話をしようと思ってる。 別れるために…。 古田さんには悪い事したと思ってる。 だから、きちんと謝って、分かってもらえるまで話しようと思ってる』 この時のアキの目は、とてもしっかり前を見ていた。
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