第4話 賢者のベッド 2

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小さな背中に明日なと声を掛け、竹山は部屋を後にする。 「…ったく、かわいくねえなあ」 マンションのエントランスを出て、竹山はぼそりと言った。 すっかり日が暮れた道を、県警まで急ぐ。 背中を、上から追いかける瞳があることを知らずに。 見届けて部屋に入ると、リリコは違和感を感じた。 リビングのソファに腰かけ、辺りを見回す。 とても広く感じ、匂いが違う。
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