【第23話】不器用な獣同士の恋と罪-2

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  「あーあ、傷ついた。ミオのカラダで慰めてもらわねーとな」 「なっ!?」 目を白黒させる羽村に、しゅんとした雰囲気を見せつけて、それから。 にやり、と目を細めて……その耳元に、そっと囁く。 「やさしくしてね、ミオ」 「やっ、何それちょっと待てえっ!」 「待たない」 即座に答えて、俺は再び暴れようとする彼女の手をひとまとめにしてやった。 悔しげに俺を見上げる羽村の頬を撫で、首を傾げる。 「俺は待ったよ、じゅーぶん過ぎるほど、な」 「はあ!?」 当初の予定では、できるところはすべてショートカットするつもりだった。 最短距離で、お前を捕まえる、なんて……そんな策略、いつの間にか吹っ飛んでいた。 触れれば触れるほど、その深みに嵌っていって。 狂いそうな嫉妬に苛まれて、でも一歩踏み出すことさえ怖くて、躊躇して。 その分募り続けた想いは、大きく膨らんでいった。 だから、もう待たない。待てない。 今すぐに、お前が欲しい。 .
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