【第23話】不器用な獣同士の恋と罪-2

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  「んっとに、アンタって……ああもう、いいや……」 何を諦めたのか、一気に脱力した羽村。 その理由はよくわからないが、まあいいか。 ふうん、と軽く首を傾げてやってから、俺は言った。 「そーか? じゃ、納得してもらえたところで」 すっと、再び耳元に唇を寄せる。 俺の呼吸が触れたんだろう、びくっと小さく反応した羽村に、にいっと笑って囁いた。 「イタダキマス」 「だからっ、そういうのが……っ」 羽村の言葉を飲み込むように、その唇を塞いだ。 同時に、服の裾から手を差し込む。 俺の指先がその素肌に触れると、また、羽村はびくびくと体を震わせた。 小さく、甘く、淡く、……確かめるように。 その肌に指を滑らせる。 心が、体が、歓喜しているのがわかった。 満たされていく。満ちていく。 これまでにない幸福感と充足感がわきあがる。 ……羽村も、同じだといい、なんて思う。 少し荒く噛み付くようなキスを落とした後、一瞬の間に。 下唇を触れ合わせたままで、俺はにやりと笑った。 .
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