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いつの間にか時は過ぎていき、いつしか春休みも終わりを告げる。
そして俺はある場所にいた。
銀河高校
西地区と東地区の間、つまり商店街の近くにその学校はあった。
ここか……
校門前から学校を見上げる。
見たところ建物は三つあり、校門から見て左に一つ、その少し奥の右に一つ、そして最後に一番奥の中央に一つだ。
美代子さんや五月の話によると、左にあるのが小学校、右のは中学校、中央のが高校らしい。
どうりで小さな子供も居るわけだ。
元気に校庭を走り回る子供たちを眺めながら俺は一番奥の建物の中に入っていった。
建物の中に入った俺は美代子さんの言いつけに従い職員室へ向かう。
ガチャ
職員室の扉を開ける。
そこには両手で数えられるほどの先生しかいなかった。
えーっと、どの先生に話せば……
キョロキョロ見回す俺の元に一人の先生がやって来た。
「あなた、大空太陽君?」
歳は二十代前半……もしかしたら後半いっているかもしれないその先生はまさに職員室で紅一点の女の先生だった。
「はい、そうですけど」
「話は聞いてるわ。私あなたの担任の土浦 恵(つちうら めぐみ)よろしくね」
土浦先生は優しく微笑んだ。
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