未知の学校・予知の力

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少し騒がしかった教室が徐々に静まり返る。 「みんな久しぶり。今日から高校生になるわけだけど今までとあまり変わり無いから。……あっ! 一つだけ変わることと言えば今日からもう一人このクラスの仲間が増えます。……入って良いわよ」 土浦先生が俺に目配せを送る。 あれ? なんか緊張するぞ。 さっきまで何とも無かったのだが急に心臓が暴れ出す。 俺は固唾を飲んで教室の中に入った。 「はい、こちらが今日からみんなの仲間になる。大空太陽君です」 「よ、よろしく」 てっきり名前は自分で言うもんだと思っていた俺は土浦先生に先に言われたことで考えていた挨拶が飛んでしまい一言だけになってしまった。 「えーと、じゃあ大空君の席は……」 「先生! ここ空いてます!」 元気良く手を挙げたのは…… げっ! 「そうね。じゃあ大空君、水野さんの隣に……」 俺を見てニッコリ微笑みかける咲と先生の言葉を遮るように…… 「先生。ここも空いてますけど」 ピッと姿勢良く手を挙げた五月が言った。
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