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ヤバ! 見つかったか!
今から捕まりに行くんだから別にヤバくは無かったんだが俺は慌てて逃げようとする。
「待って下さい! 水野さんが危ないんです!」
咲が危ない!?
振り返ると女の子が立っていた。
しかも俺はこの顔に見覚えがある。
「お前、商店街の時の!」
島に来た初日に商店街で出会った不思議な女の子だった。
「そんなことはいいですから早く!」
今回もまたこの必死な声に負けて俺は走り出す。
確か商店街の時もあの女の子は男の子の危機を感知していた。
という事は咲が危ないって言うのも多分……
俺は校舎の壁に寄りかかっている咲を見つける。
「咲!!」
「太陽君!?」
まさか自分の下に俺が走ってくるなんて思ってなかったらしく、えらく動揺している。
とりあえず咲を見つけたがどうすればいい?
今回は何も指示を受けてないぞ。
あの女の子の様子から見て一刻を争う問題だ。
俺は頭では考えずに行動した。
「咲、スマン!」
「え……?」
ドン
「きゃあ!」
俺は咲を突き飛ばした。
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