0人が本棚に入れています
本棚に追加
「太陽君…」
「な、な、な、な、何だ?」
真っ赤になりながらも手を離さない咲とこれ以上ないくらいに動揺している俺。
「こ、今度は唇が寒いな…」
えっ?
すると咲は顔を上げてそっと目を閉じた。
えっ?えっ?
唇が寒い。
そして目を閉じる咲。
これは…あれだよな?
い、いいのか!?お、俺しちゃっていいのか!?
俺は徐々に顔を近づける。
ドクンドクン…
鼻は咲のシャンプーの匂いだろうか甘い匂いでいっぱいになる。
ドクンドクンドクンドクン…
もう俺の視界は咲で埋め尽くされている。
咲の微かな吐息を感じた。
ドクンドクンドクンドクンドクンドクン…
や、や、
「やっぱり無理だー!!」
俺は手をふりほどいて学校へ駆け出した。
最初のコメントを投稿しよう!