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吉原(ヨシワラ)はあたしを弄(モテアソ)ぶのが上手い男だと思う。
彼の長くて節のある指があたしの頭を押さえ付けると、彼の願望の世界に放り込まれた。
その瞬間だけ、あたしはその世界のヒロインになれる。
彼の世界は、あたしの世界でもあるんだ。
躊躇うことは赦されないから、上目遣いで彼を見ながら舌を出した。
あたしの中でのセックスには、服従心は必要。
吉原もそれを理解してる。
受け入れた口を満足そうに見下げる吉原とあたしの関係はそれで成り立っていると実感できる。
「それでおねだりしてるつもり?」と、あたしの頭を突き離した。
「ごめんなさい」
泣きそうな顔や言葉は吉原を気持ち良くさせる。
それに安心してしまう。
セックスに安心を求めてしまうのはいつからだろう。
四つん這いにされて、あたしはそれを考えるのをやめた。
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