ハネル水音

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会場の周りには見知らぬ同級生が、人波を作り上げている。 寄せては返すどころか、時間が経つに連れて増えていく一方に思えた。 偶然、小学校や高校の友達と再会をしたりしている内に、一緒に来てたはずのレナ達と別行動になってしまった。 仕方なく携帯を手にするけどなぜか電波が届かない。 「どこにいるのよ」 思わずでてしまった独り言に、なぜか返事がきて肩がすくんだ。 「誰探してんの?」って。 「えっ?」 驚いて振り返ると、白い袴姿の男性がいた。 だけど、一目でわかった。 人を引き付けるような容姿は変わらない。 自由そうな物腰も。 「谷……くん?」 そう言うと正解と言うように笑ってみせた。 「うお。梨木未亜」 躊躇いもなく、あたしの両手を掴んだと思うと上下にブンブンと振った。
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