拝啓 父上様

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「あれ?咲は?」 俺は周りを見渡して、いつでも居そうなやつが居ない事に気付いた。 「はい。一応連絡をしてみたのですが少し体調を崩したみたいで来れないと」 俺の背後に控えていた美代子さんが言う。 「風邪か!?」 「はい」 ……馬鹿は風邪ひかないんじゃなかったのか。 いつも咲が居るべき位置が空いているように見えた。 「そっか……」 そしてそれが何故だか少し寂しかった。 「……は、はい!太陽そんな暗い顔しないしない。太陽が落ち込んだって水野さんは元気にならないわよ」 ちょっと暗かった雰囲気を五月がなんとか明るくしようとする。 「そうですよ先輩。……というか、お久しぶりです!!」 天満が俺にしがみつく。 そういえば天満は学校すら違うのでなかなか逢う機会がなかった。 「兄さん!?まさかそんな女の子にまで……」 由衣が軽蔑の目でこっちを見る。 「そう、太陽は……ロリコンなのよ!」
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