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「とりあえず今日は肝試しをするために集まったんだ」
火野、天満、海人、土浦先生に主旨を伝える。
「あ!もしかしてその為に私を呼んだの?」
土浦先生が自分を指差して聞いてくる。
「そういうことです」
自信満々に答えるのは五月。
「え?そうだったの?」
当然俺はそんなこと知らない。
「当たり前じゃない。じゃなきゃ誰がここを開けるのよ」
五月が指さすのは学校の玄関。
そこは今は夏休みだ、開いている方がおかしいだろう。
確かに先生の力が必要か……
「あんまり危険なことはダメだけど、肝試しくらいは許してあげるわ」
そう言って土浦先生はどこからともなく学校のカギと思われるようなものを取り出し開け始める。
しかし……
「いくら夜の学校と言えど、ただ歩くだけじゃ面白くないだろ」
「そ、そんなことないと思いますけど……」
と火野が五月にしがみつきながら言う。
「大丈夫ですよ」
「大丈夫?」
自信満々に言う美代子さん。
そして俺は聞き返す。
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