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｢そう……｣
明らかに困惑している。
勢いでここまで来たが、まだ親父さんにどんな顔して会えばいいか分かっていない様子だ。
｢……｣
俺はかける言葉が見当たらない。
やっぱり俺は何も出来ない。
地上が近づいてくるたびに俺たちの会話は無くなってきた。
｢こちらです｣
美代子さんはちゃんと病室まで調べていた。
そしてそのまま五月に病室の前を譲る。
｢…………｣
五月はというと病院に入った時から更に顔色が悪くなっていっていた。
そしてその五月はドアを掴もうと手を伸ばすがドアノブにたどり着く前に手を引くの繰り返しをしていた。
五月……
俺が代わりに引いてあげようかと前に出ようとした時。
｢……！｣
一気にドアを引いた。
｢失礼します｣
五月の声が震えてる。
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