湖面の月

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しばらく歩くと奥の壁が見えてきた。 「驚け!」 そう言いながら懐中電灯で奥の壁の下側を照らす。 「ス、 スゲ~ッ!!」 思わず僕は叫んでいた。 懐中電灯の光の先、 その光より眩しく輝く……宝の山。 金、 銀、 宝石、 日本の物から西洋の物までありとあらゆる宝が本当の山のように積み上げられていた。 「涼!こっちに来てみろよ!」 太一は僕を呼び寄せ、 宝の山から数メートル離れた壁を懐中電灯で照らした。 「何か文字が書かれている……」 僕は四つん這いになり顔を壁に近付けた。
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