湖面の月

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「そっか!」 満面の笑みを浮かべる太一の次の一言で、 理解した振りをしてしまった自分を後悔する事になる。 太一の手が僕の肩に乗り、 耳元に囁いて来る。 「じゃ、 今夜10時に円月湖で待ち合わせという事で!」 えっ! 「今夜はちょっと……綾と……」 渋る僕に、 「お前、 話ちゃんと聞いてたのかよ!日が限られてるんだぜ。 そうだよな……お前はそういう奴だよ。 そっかぁ、 親友より恋人が大事かぁ……」 「わ、 わかったよ。 十時に行けばいいんだな」
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